【かなめ日記】「エネルギー政策」
掲載日:2012.09.09
大畠座長の下でのエネルギーPTの後を受け、前原会長の下で連日 開催されてきたエネルギー環境調査会が、先週木曜日に党としてのエネルギー政策の方向性を打ち出しました。「『原発ゼロ社会』を目ざして ~国民とともに、大胆かつ現実的な改革を進める~」というものです。
この取りまとめに加わった役員は私を含め10名余り。前原会長ほか、菅顧問、仙谷事務総長、大畠氏、近藤昭一事務局長、辻本氏や私などの衆議院議員と、直嶋氏、福山氏、轟木氏らの参議院議員であり、原発 に対する考え方がかなり違う立場の議員らの集まりで、取りまとめは困難を極めました。特に争点となったのは、特定の年限を示して、原発依 存度の特定の数値を示すべきか否か、という点で、最終的には、「2030年代に原発稼働ゼロを可能とするよう、あらゆる政策資源を投入する」という表現になりました。さらに、これを実現するため、1)40年運転制限制の厳格適用、2)原子力規制委員会の 安全確認をえたもののみ、再稼働、3)原発の新設・増設を行わない、以上の3原則も示しました。
こうした数字を書き込むことに異論・反対があったもの事実です。 マスコミの一部からも無責任との批判を受けています。しかし、私の考え方は、これは今の日本にとってどうしても必要だというものです。政府自身がこれまでの国民的議論の中で、2030年の原発依存率の3つの選択肢を示して説明を行ってきたとおり、「ゼロ」という選択肢も、 専門家の数十回におよぶ議論を経て、実現可能な選択肢として評価されたものなのです。
もともと、私は大飯の再稼働に関しても「止む無し」というスタンスを取ってきました。短期的には他の手段を講じている余裕がないからです。しかし、中長期的な話は別です。どんなにハードルが高くとも、国民がもしそれを強く望むのであれば、その方向性を新たな国づくりの方向性として、新たな国家的使命として、全力投球するのが、あるべき姿だと考えます。不可能を可能にする我が国の新たな挑戦のスタートが、今年のFITや予算編成・税制改正だと思っています。
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