4つのシフト
掲載日:2019.05.13
令和の時代が始まりました。失われた30年とも言われる平成の時代、世界の潮流からの日本の遅れは、暮らしや経済の様々な分野で決定的なものとなってしまいました。一人ひとりの日本国民が、危機感を高め、令和の時代を、「謙虚に、再起に努める時代」としていかねばなりません。そして、そのためには、私たちの意識に4つのシフトが必要です。
第一に、ウーマンシフトです。社会のあらゆる活動分野で、女性の活躍機会を最大限に高めること、そして、管理職でも議員でも「何でも基本は、女性と男性とが1対1」という意識をしっかり持つことです。残念ながら今の日本は、女性の活躍度が世界ランキングで100位以下です。暮らしにも経済にもそれが様々に響いていると思います。
第二に、アジアシフトです。個人も法人も、輸出や直接投資、教育、労働力やインバウンド観光など、至近距離にあるアジア全体を、様々な活動のホームフィールドとみなし、アジアの活力と成長とを日本に取り込んでいく意識です。また、高齢化などの課題に先に直面することとなる日本にとって、その経験知を広めるフィールドがアジアだと言う意識でもあります。
第三に、グリーンシフトです。エネルギーと第一次産業とを軸に、自然と共生する持続可能な暮らしと経済とを当たり前にする意識です。地域分散型・循環型のエネルギー構造に再構築していくことを突破口に、人口減少下にあっても活力ある地域社会を持続していくことができるのです。
第四に、デジタルシフトです。もっと若い世代を応援し、人びとの幸せを広げるために、暮らしと産業との徹底的なデジタル化によるイノベーションをあらゆる分野で生み出していこうとする意識です。
以上のような4つのシフトを私たちの意識に起こすことで、私は今後、特に環境、観光、健康、教育、と言う、いわば未来の4K分野で日本の強みを最大限に生かした経済成長が可能だと考えています。そして、これまでの企業中心の国づくりから、ひと中心の国づくりへと転換し、他の先進国では当たり前の、一人ひとりの可処分所得と可処分時間とが着実に増えていく、穏やかで、活力あふれる、心豊かな社会を築いて参ります。
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