【かなめ日記】サマーダボス会議

掲載日:2014.09.16

(9月11日執筆)
先ほど、天津で開催されているサマーダボス会議から、セントレア経由で千葉に戻ってきた。一泊二日の短い日程だったが、いつものように濃厚な時間。特に私は、今回もエネルギー関連に集中的に三つ出席し、発信もした。緒方貞子さんとの実に有意義な朝食会もあった。ダボス会議は世界の民間の経済人を中心に開催される国際会議で、毎年真冬にスイスのダボスで開催されていることから、その名前が付いた。夏にはアジアに来る。昨年は大連、今年が天津と中国が二年連続だ。

なぜ私がこれに参加するのか? それは、私がライフワークとして取り組むエネルギー分野についても、あるいは世界の他の重要課題についても、主要国から専門家、リーダーが一堂に会するからだ。デンマークの再生可能エネルギーの実際も、ドイツの電気料金の値上がりの現実も、あるいは米国や中国の環境、エネルギーに対する現時点でのスタンスも、現職の大臣や第一線の研究者・事業家などからいとも容易に一次情報として入手が出来る。そして、他国の現状や方向性に関する自分の認識が誤っていないかも確認できる。

残念なのは、日本人の存在感が今一つなことだ。今回も、参加した政治家は与党が甘利大臣などの四人、野党は私を含めてわずか二人だったようだ。経済人はそれなりに多かったが、パネラーとしての登壇は多くない。国際機関に日本人が少ないのと共通で、やはり今でも大きなネックの一つは言葉ではないかと思う。私もハンディーは感じる。ただ、それも最近は配慮されていて、多くのセッションで日本語の同時通訳も導入されてきている。

ふと、ちょっと前によく言われた「ガラパゴス」という言葉が脳裏をよぎる。インターネットが空気のようになった今日、インターネットと同じように重要な国際インフラが英語だ。「知」のエコシステムの中でも、日本がガラパゴスになりはしないか? 今から現役世代の状況を劇的に改善することは難しくても、せめて今の小中学生が社会に出る頃には、世界とあらゆるテーマで、英語で対等に議論できる分厚い若者層が誕生して欲しい。

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