試練と覚悟

掲載日:2021.07.26

 暑中お見舞い申し上げます。コロナ禍の中でのオリンピックが始まりました。選手の活躍に期待しながらも感染拡大を心配するというのが、私たち国民の多くが抱く複雑な心境だと拝察します。日本選手の活躍を祈念しながら、政治の役割としてワクチン接種の推進等、1日も早い感染押さえ込みに力を尽くして参ります。

 ワクチン接種が欧米並みに広がれば、日本の新型コロナもやがては収束に向かうのではと期待されますが、しかし他方で、変異株に対する効果の検証や、3回目の接種の必要性などに備えた追加ワクチン確保の検討も重要です。これまでの失敗を政府に繰り返させてはなりません。そして収束の後にやってくる日本社会の様々な試練にも、政治は今から向き合っていかねばなりません。図らずもコロナが露呈させたデジタル後進国や多様性後進国、危機管理能力の低さ、そしてコロナによって加速した少子化問題や財政問題など、喫緊の課題は山積です。

 衆議院議員4年間の任期も残すところあと数ヶ月となりました。コロナ禍が始まるよりずっと前からの「政治とカネ」や世襲政治、隠蔽改ざん政治が延々と続く中、過去8年間余りでわが国は著しく国力を落としました。様々な試練への対応を政治権力がこれまで通り先送りし、これから2050年に向かって「衰退途上国」の道を転がり落ちるのか? それとも流れを大きく変えていけるのか? 私たち有権者一人ひとりの覚悟が問われる日が近づいて参ります。

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