【現地本部長日記】「改めて現地を見よう」
掲載日:2011.08.15
お盆の時期、津波の爪痕が残る地に訪問者が絶えないとのことです。そのことに関する報道は決して否定的なトーンではありません。私も以前日記で書いたとおり、それは歓迎すべきことだと思います。というか、この悲しい現実を、生き残った人々の未来のためにプラス志向をすると、まず現地を見ること、特に若い世代が、豊かな時代の豊かな国に、ある日突然に起こった自然災害というものを、目に焼きつけ、心に刻むこと、から始めるべきと考えるのです。せめても、この現実を、これからの素晴らしい日本の国づくりに最大限活かして行きたいのです。
そして、いま一つ、福島の現地本部長として加えさせていただけるのならば、やはり原発事故に関しても、同じように現地を見てほしい、ということです。と言っても何も一般の方に福島第一の事故現場に足を踏み入れて欲しいと言っているのではなく、福島県を訪ね、何事も無かったかのような美しい福島の風景を見、福島を食し、福島の方々と語らってもらいたいということです。同じ苦しみの最中にある東北人の中でも、福島県の人々の微妙な感覚、複雑な心境、そして浜通り・中通り・会津地方での微妙な感覚の違い、などなどを。
私も、改めてもう一度、岩手県や宮城県の被災地を訪ねてみたいと考えています。地域によって復興の具合は様々でしょう。しかし、亡くなった方々のためにも、力強く生きていきたいという思いは共通だと思います。そして、他県の被災地の復興の足取りを目の当たりにすることで、未だ原発事故が収束していない状況下に置かれ、復興という言葉に躊躇すらある福島県のために、力を頂きたいと思っています。
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