出来るところから

掲載日:2018.03.11

あの日から7年、また3月11日が巡ってきました。

テレビや新聞で当時の状況などが報じられる度に、まだまだ復興は道半ばであることを実感します。

特に、自然災害に加えて、原発事故という人災が重なった福島県は、その苦悩は一層複雑です。

「福島ナンバーの車だとイタズラされる。」「賠償金で建った家、と陰で言われる。」移住を余儀なくされた「帰還困難区域」は今なお東京ドーム7200個分、千葉市の面積の1.2倍以上です。

先月、そうした地域を通って東京電力福島第一原発(1F)を視察し、改めて、事故を二度と起こしてはならない、それを確実にする最善策は原発を動かさないことだ、と痛感しました。

一般の有権者の方々は、中々1Fや帰還困難区域には入ることは叶いませんが、帰宅困難区域のそばまで行くことなら可能です。「これからも原発が必要だ」などという考えが、如何に事故の現実を直視しない身勝手なものなのか、福島の被災地を是非今からでも見に行って頂きたいと思います。

出来るところから一歩づつ、との思いで、先日、苦悩する福島県民の悲願である所謂「東京電力福島第二原発廃炉法案」を衆議院に提出いたしました。

福島県議会では自民党も含めて全会一致で廃炉に賛成しているにもかかわらず、これが国会ではなかなか成立できないのが日本の政治の不幸です。

ただ諦めず、小泉純一郎元首相などの発信力もお借りしながら、多くの人々が「天動説」ではなく「地動説」こそが真実なのだと気付いて頂けるよう、一層精進して参ります。

所謂「原発ゼロ法案」についても、当初の計画通り、この通常国会中の衆議院への提出を予定しています。

間違いも失敗も犯すのが人間。

その人間の手には負えないことが明らかになった原発を、これまでのように民間営利企業任せにはせず、国の責任の下で速やかに片付け終了させていく、そして、これまで原発マネーが注がれてきた地域を、これからは遥かに夢のある自然エネルギー産業などで食べていける地域へと転換する。

こうした流れに背を向ける安倍内閣のもとで日に日に広がる世界との差を少しでも埋めるべく、引き続き全力を尽くします。

たじま要

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