【現地本部長日記】「海洋汚染の拡大防止・モニタリング」
掲載日:2011.06.18
東京電力および政府の事故対策ロードマップは今日からいよいよステップ1の最終ひと月がスタート。具体的な作業それぞれの進捗と今後の予定は昨日の日記に書いたとおりですが、今後は海洋汚染のことがより注視されなければなりません。
まずは今日までの海洋汚染がどんな状況かを以下にまとめました:
・1号機から4号機が面している海岸には4月14日にシルトフェンスが完成している。このシルトフェンスの内側の水は、いわば超大型の容器の中の汚染水のようなもので、この汚染水の浄化装置(ゼオライト)が6月13日から本格運転開始。
・この4月14日よりも以前には、海洋汚染が続いていたと考えられる。水ガラスでコンクリートの割れ目からの汚染水漏洩を止めた、というのが4月の上旬のこと。環境放射線モニタリングは、沿岸の海水や水産物、海底土壌そして近傍の港湾・漁港・漁場について、継続的に測定を行い、結果を公表。
参考:[文部科学省]海域モニタリング結果
[福島県]福島県環境放射線モニタリング(港湾・海面漁場)調査結果(速報)
・水産物は4月7日のいわき市沖のコウナゴから始まり、以来継続的にいわき市沖(原発から南側)と相馬市沖(原発から北側)で採取測定。数字の高いものは徐々に減少傾向だが、回遊しない「根魚」や貝、ウニ、海草類では比較的に数値が高い。
参考:[福島県]農林水産物に係る緊急時モニタリング検査結果について(海産物)
・原発の現場にある大量の汚染水は二度と海洋に投棄(放出)しない、ということは大前提として、今後のロードマップのステップ1の残り一ヶ月、その後のステップ2を通じて、この海洋汚染の拡大防止は、地下水の汚染拡大防止と並んでより強化をしてまいります。
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