【現地本部長日記】「まだ出ているのか?」
掲載日:2011.06.29
先日、福島テレビに出演したときに、この質問をされました。結論から言えば、放射性物質は1号機から4号機まで、それぞれから依然出ていることは間違いありません。何が出ているのかと言えば、現在検出される核種は3種類です(ヨウ素131、セシウム134、137)。どのくらい出ているのかは、東京電力福島第1原発の西門での定点観測のデータが参考になります。放射線管理区域における平時の許容量の上限値を下回る水準にまで次第に減ってきています。
自分の身の回りで測定される現在の線量が、これまでに地上に降り注いだ放射性物質の残存(その殆どは半減期の長いセシウム)からの放射線によるものなのか、それとも今でも東京電力福島第一原発から新しく放射性物質が拡散しているのか、という質問がありますが、これは現在では新たな拡散は殆ど身の回りの線量の数値に影響が無いと考えられます。なぜなら、(地表面が無い)海上でも定点観測しており、その海上での線量は現在検出不能のレベルだからです。それから推測するに、地上での線量は全て地表や壁、樹木に付着している放射性物質からの線量であると考えられるからです。
いずれにせよ、現在進行している新たな放射性物質の発生拡散を封じ込めるために、現在、建屋全体をカバーで覆ってしまうための工事に着手したところであり、また一日も早く冷温停止状態を達成することが重要になります。
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