衰退途上国

掲載日:2019.11.25

10月4日からスタートした秋の臨時国会も終わりが見えて来ました。一強多弱の状況を打破すべく、衆議院120名、参議院61名からなる野党の塊を作ってこの臨時国会に臨んだ結果、多くの方々が不信感と不安感を募らせている安倍内閣を監視する役割は、一定程度果たせたものと思います。特に、大学受験生を大変な不安に陥れた民間英語試験について、拙速な政府の決定を取り消させることができたのは大きな成果です。さらに、英語に加えて、国語と数学に関する記述式試験にも、採点に多数のアルバイトが使われることなどの問題が判明し、受験生の立場に立てば到底容認できるものではなく、私たちは英語試験に続いて、導入の断念を政府に働きかけています。

それにしても、この短い国会の期間中に2人の大臣が辞任をし、さらには安倍総理自身の公職選挙法違反も疑われている今の政治状況はまさに異常であり、昨年の「モリ・カケ」から続く、権力の私物化ここに極まれり、と言う印象です。一国の権力者がお友達を集めて花見に浮かれている間に、貧困や格差が広がり、特に第二次安倍内閣の7年間で、国民の実質賃金も、大学の実力も、報道の自由も、先進諸国から大きく脱落しました。今やわが国の国力は衰える一方で、衰退途上国ともいうべき厳しい状況です。この状況を打破するために、強い危機感と緊張感をもって国政に邁進して参ります。

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