【現地本部長日記】「私の累積線量」

掲載日:2011.06.09

福島市で着任して程なく、お世話になっている内堀副知事からポータブル線量計をお借りしました。その後、ずっと胸ポケットにそれを入れ、自分の累積線量を測定しています。今日正午の数値が累積で11μSv(マイクロシーベルト)、大体一日に3μSvずつ上がっていきます。ということは、年間で大体1.1mSv(ミリシーベルト)で、これは外部被曝のみの積算値です。この数字がどのくらい大きいのか、小さいのかのベンチマークとしては、外部被曝と内部被曝を足し合わせた自然放射線の世界平均値が2.4mSv(うち、外部被曝は0.9)ということになります。

一方、地元の新聞では毎日県内のモニター結果が公表されていますが、それによれば福島市は一時間あたり約1.4弱μSvで、同様に1を超えているのは二本松市、郡山市、つまりいわゆる中通りの北部です。全域が計画的避難区域に位置する飯舘村は2.84です。総じて、浜通り、中通りと言われる県内のエリアは他県に比べて依然、相当高い数値で、他方、会津地域は近隣県に近いレベルです。また、こういった、空間モニターで得られる数値と、自分の線量との比較という意味では、福島市のモニター数値が毎時1.4μSvに対して、私の被曝は一日で3μSv(毎時0.125)ということです。一日のほとんどを建物の中で仕事をしているわけですから、新聞による福島市の線量の約10分の1以下ということがいえると思います。

今朝、福島県庁の真向かいにある幼稚園の園長先生とお話したのですが、その園は園庭の表土はじめ、ありとあらゆる場所を拭き掃除をした結果、μSvの数値は幼稚園敷地の外の10分の1にまで下がっている、とお話しくださいました。すべての皆さんの力を合わせて、地道な努力を重ねて、放射線の影響を最小化するしか道はないのだと改めて痛感しました。

関連記事

記事はありません